痛みを倍増させている人の頭の中
突然ですが今から10秒間絶対に野菜のことを考えないでください。
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野菜のことを考えないでいられましたか?
考えないようにしようとすればするほど意識とは裏腹に野菜のことばかり考えてしまったのではないでしょうか。
実は脳にはいくつかの原則があり、そのうちの一つに焦点化の原則というものがあります。
実は人間の意識は同時に二つ以上のことをとらえるのが苦手です。
そこで
「何かに焦点を合わせる」
ということを無意識に行っています。
それともう一つ、
「否定形で物事を受け取ることが出来ない」
という潜在意識のクセがあります。
これは例えば先ほど例のように
「○○のことを考え”ない”」の場合
「○○のこと」は意識できても、「考え”ない”」という打消しは出来ないのです。
本当かな?
と思う方は色々実験してみてください。
ちなみに先ほどの例題
「今から野菜のことを考えないでください」
を脳のクセを逆手にとってクリアする方法があります。
それは・・・
「他のことに意識を向ける」 ことです。
例えば
「好きな俳優を片っ端から思い浮かべてみる」
「好きな唄を歌ってみる」
「国の名前を思いつく限り書き出してみる」
などなど 出来ればジャンルも全然違うものの方がよりうまくいきます。
さきほどの野菜の場合だと肉、魚、お菓子等食べ物系統だと 野菜も連想して失敗することがあります。
回りくどくなりましたが、つまり何が言いたいかというと
「腰痛で悩んでいる人は腰痛から頭が離れないから腰痛が治らない」
ということなのです。
実際整体を受けたあとの行動、言動を見て
「あ!この人は良くなるな!」 「うーん、この人は手ごわいかも」
というパターンはいくつかあります。
例えば施術後にやたらと入念に動きのチェックをして
「この動きをするとまだここが気になる」
「ここは良くなったけどここがまだ残っている」
こういう感じの方は残念ですが先ほどの焦点化の原則を痛みに向けてしまっているので良くなるためには意識の改革が必要になる場合があります。
次の日の朝、今までは起きるのも痛かったのがせっかく楽に起床できたのに わざわざ痛みはないかチェックして寝た子を起こしたりするような傾向があります^^;
一方、整体後にこちらから何も聞かないうちに
「軽くなりましたー!」
「痛みが減りました!」
など、痛みに意識がフォーカスされていない方はどんどん良くなっていきます。
痛いのを何とかしたいから整体に来てるんじゃないか!
という意見もごもっともです。
そういう方に一つアドバイスがあります。
痛みから解放されることを目標にするのではなく、 そのもっと先を目標にしてみてください。
「腰痛を治して趣味のゴルフを再開しよう!」
「座骨神経痛を克服して海外旅行に行こう!」
「首のコリから来る頭痛を何とかして映画を思いっきり見よう!」
などなど。
そうすると意識が痛みにだけとらわれるのをけっこう防げます。
まだ体に残っている痛みが気になることが減り、 痛みが減ったことによって目標に近づいていくのが楽しみになります。
長年の生活習慣から来る慢性の痛みを一発ですべて解消するのはなかなか難しいです。
どうせ同じ道のりなら 治療のプロセスも楽しめる方が人生お得なんじゃないかな?
なんて思います。
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